無意識に感情を避けてしまう理由
- Shihomi Kawata
- 1 日前
- 読了時間: 4分

※この記事は「メンタルブロック」をテーマにした全5部シリーズの第3部です。
第2部では、
【メンタルブロックが無意識に自分を守っている反応】であることをお伝えしました。
今回は、
多くの人が無意識にやっている「感情からの逃げ」について。
一見たいしたことがない出来事の奥にあった、
深い感情に気づいた体験を書いています。
◆無意識の避けと、深いメンタルブロックの正体
私がセラピストになる前の受講生だった時の話です。
気になっていたことがありました。
職場で一世代上の人に
「早く帰ろうよ」
と急かされ帰ると、なぜか忘れ物をしている。
コートを着ないまま外に出て、帰り道で気づく。
いつものことだなくらいで、深く考えずに流していました。
◆ 大したことないと感じるとき、無意識は動いている
初めて、憧れていた先輩にセッションをお願いしたとき。
「大した悩みじゃないかもしれない」
と前置きして話し始めました。
感情がすごく動くわけではないけど、
繰り返していることがあるんです。
これってメンタルブロックですか?
と、質問したところ
何度も繰り返しているならメンタルブロック
どうでもよさそうな話の方が、深いことが多いよ
と教えてもらいました。
その瞬間、少しだけ胸がざわついた。
🔸ピアノ教室の記憶につながった瞬間
セッションを進めていくうちに、
小学生の頃の記憶が浮かびました。
ピアノ教室に通っていて、
私は、ピアノ教室は大っ嫌いでした。
だから嫌々通っていたので
もちろん練習もしない。
教室に行けば、練習をしないことを怒られる。
辞めたいと母に言ってもやりなさいと言われ
苦痛を我慢して従うしかなかった。
小さな檻に閉じ込められ、逃げられない
その時の苦しい気持ちがよみがえってきました。
私が見ないようにしていた感情。
あの頃の感情が、まだ残っていたから
同じようなことを繰り返していた。
だから一世代上の人に急かされると、
無意識に母親の言葉と重ねて従っていた。
◆無意識に避けてしまうのは甘えでもない
・まあいいや
・気にするほどじゃない
そうやって、感情に触れない選択を、無意識にしていました。
でも実際は、見ないようにしていただけ。
人は、フォーカスしていないものは
目に入っていても「認識」できません。
潜在意識の感情も同じで、見ないと決めたものは、
あるのに「ないこと」になってしまう。
無意識に感情を避けてしまう理由は
「感情を感じない=逃げ」
ではなく、脳の防衛反応。
強い怒りや悲しみなら、気づきやすい。
そこまで気にしていないけど何度も起きる些細なことほど、
深いメンタルブロックとつながっていることが多い。
「気づきにくい」ではなく無意識に避けてしまう。
どこか霧がかかったようで、はっきりしない違和感。
その違和感こそが、
いちばん深いところに触れる入り口だったと、
あとから気づきました。
🔸私は一人で抱え込まない
今でもメンタルブロックに気付けば、
まず自分で内省します。
でも、
「これはもう自分では見えないな」
と感じたら、先輩や誰かに頼ります。
ずっとモヤモヤしている状態は、建設的ではないし、
「取り切れた」と思い込んで、実は残っている感情が
セッションに影響してしまうこともあるから。
◆無意識に感情を避けてしまう理由
見ないと決めたものは、
あるのに「ないこと」になってしまう。
潜在意識の奥には、大切な感情が眠っていることがあります。
気づかないまま進み続けることもできる。
でも、あえて立ち止まり蓋を開き、見えるものもある。
もし今、なぜかわからないけど違和感を抱えているなら。
それは、あなたがまだ霧の中にいるだけかもしれません。
▶次の記事では、セラピスト自身のメンタルブロックが
セッションにどう影響するのか、私の失敗談を書いていきます。




